「草津よいとこ一度はおいで〜。」旅ライターの橋詰真紀です。言わずと知れた全国で人気の草津温泉。草津温泉には観光名所などの見所も満載ですが、実はここに来たらぜひ一度足を運んで欲しい、超個性的な動物園があるそうなのです。
噂を聞きつけた私、動物好きとしては外せません。その名も“草津熱帯圏”と~っても珍しい熱帯の動物を間近で見たり触れたりする事ができるというので早速行ってきました。
「草津熱帯圏」へのアクセス・送迎バス・駐車場は?
草津温泉バスターミナルから徒歩15分、湯畑からなら徒歩約8分。じゃーん!こちらがトロピカルワンダーランド「草津熱帯圏」日本で最も標高が高い場所に位置し、1970年(昭和45年)に開園された歴史ある草津熱帯圏です。駐車場は約100台分。町内を送迎するバスもあります。(詳しくはHPへ)
外観は少々歴史を感じる建物で、かなりの昭和レトロ感が漂っております。
草津熱帯圏は動物との距離がめちゃめちゃ近い!

そして今回草津熱帯圏を案内してくれたのが「ラマのなぎさちゃん」と、今にも“チュー”しそうになっている飼育員の熊本さん。この後ホントに“チュッ”て。ここは柵から動物達の距離がめちゃめちゃ近いです。
-「熊本さん、確かラマって気に入らないと“ツバ吐く”んじゃなかったですっけ?」
-「いえ。草津熱帯圏のラマ達は、めったにツバは吐きません」
-「おおー。じゃあ私ともチューしてもらえますか?」
-「大丈夫だと思います。この前も取材に来た“具志堅用高さん”もしていましたから」
-「じゃあ、ぜひ!」と私も試みたものの、なぜかそっぽを向かれてしまいました。
-「もう今日は、気分が乗らないみたいです。」
-「はは(笑)なんだろう。この敗北感…」
ようこそ!トロピカルワールド熱帯ドームへ。

といったゆる~い会話を交わしながら、園内にある熱帯ドームへと進みます。入口にある看板はスタッフさんの手作り感満載“ようこそ!熱帯ドームへ”

高さ15mある熱帯ドームに入ると大きな熱帯の植物が、なかなかのジュラシックパーク感、亜熱帯ジャングル的な雰囲気を醸し出しています。温泉熱を使っているため、ドーム内は気温が20℃程あり上着がいらないぐらい温かいので、寒い時期にはぴったり。
ドーム内は3階構造になっていて爬虫類から昆虫・鳥類・哺乳類等約200種類、約1,000頭もの動物が飼育されています。ドーム中をぐるっと見て回ることができますのでかなり広く見応えもあり、所要時間的には約2~3時間とゆっくりと楽しめます。
草津熱帯圏では希少な動植物の繁殖も成功させている!
草津熱帯圏では2003年に絶滅が危惧されている、ワニの“マレーガヒアル”の繁殖を日本で初めて成功させているのです。しかも国内の動物園では飼育数が少ないワニとのこと。
-「熊本さん、それってすごいじゃないですか?」
-「ええ、まあ…。」
といった熊本さんのうす~いリアクション。リアクションはうすめでしたが草津熱帯圏では国内でも希少な動物の繁殖や飼育などが行われている、実はココとっても凄い動物園なんです!
懐かしのエリマキトカゲを日本で初めて飼育したのは「草津熱帯圏」!

これは今から30年ほど前、一大ブームとなった“エリマキトカゲ”じゃないですか?実は日本の動物園でエリマキトカゲを一番初めに飼育したのは、ここ草津熱帯圏なんです。
-「実は当時、園長がパプアニューギニアで捕まえてきたんです!」
-「え?捕まえてきたって。それっていいんですか?」
-「まあ、当時はいろんな意味でゆるかったんでしょうね(笑)エリマキトカゲブームで当時は草津熱帯圏にもたくさんのお客さんが来たんですが、普段エリマキが立っているわけでないので、みんながっかりして帰っていったそうです。
-「ですよね。はは(笑)」
ゆる~い雰囲気がたまらない「カピバラ」との触れ合いに癒されまくり。
草津熱帯圏に来た一番の目的はこれ!ここではあのゆる~い動きがたまらない、カピバラ達と触れ合いたかったのです。こちらでは土日祝日をメインに「カピバラふれあい広場」が行われ、カピバラへ餌やり体験が行われています。

熊本さんに「カピバラのどこを触ったら一番喜んでくれますか?」と聞くと「お尻です!」と。
いやいやさすがにカピバラさんとは私、初対面なのでいきなりお尻にはいけず(笑)ちなみに触ってみるとわかるのですが、あのモコモコして柔らかそうな毛並みは思った以上に硬くてびっくりします。

さらになんと、カピバラの“まりもちゃん”はお手もしてくれるんです。なんて芸達者!手元を見ると水かきもあって、泳ぎが得意な理由も分かりますね。
ちなみに“まりもちゃん”は草津熱帯圏の、カピバラ家族を支えるお母さん。おやつをおねだりするポーズが、なんともかわいい!かわいすぎです。ああ~癒されるぅ。
※なお、まりもちゃんは少し前にお亡くなりになったそうです。ご冥福をお祈りいたします。

ちなみに普段は柵の外から餌やりもできます。「おやつちょうだーい!」とグイっと歯が出ている所を見ると、ネズミ感満載。こうしてみるとカピバラがネズミの仲間だという事もわかります。
動物たちの“おもてなし”にキュンキュンが止まらない!

ブラウンキツネザルの“ブッキー”は、草津熱帯圏のおもてなしリーダー。近くにいくと、向こうから寄って来てくれます。

こちらもふれあいOKとのことなので、触らせてもらうと毛並みはフワフワ、やわらかい。しかも甘えっぷりがかわいくて、キュンキュンしっぱなし。さすがおもてなしリーダー!

手のひらに乗るぐらいちっちゃな“ピグミーマーモセット”この子たちもみんな集まってきてくれました。なんだ、このずるいほどのかわいさ!うちで飼いたい。

夜行性なので昼間は寝ている事が多い“ミナミコアリクイ”熊本さんに無理やり起こされてしまったものの、ご機嫌よく出てきてくれました。長~い鼻にゆる~い動き、まさか私の人生の中でアリクイに触れる機会があるとは!もう動物好きにはたまりません。
草津熱帯圏では、ニシキヘビとのふれあい記念撮影もできる。

そして極めつけはヘビ好きにはたまらない「ニシキヘビとのふれあい記念撮影」海外旅行ではよく見る光景ですが、まさか日本でできるとは!一緒に行った友人に楽しく、ヘビと触れ合ってもらいました。
ええ、もちろん私は遠慮させて頂きました。
草津温泉に来たら「草津熱帯圏」に行かなきゃもったいない!
「草津熱帯圏」で実は正直ここまで楽しめるとは思いもしませんでした。まさに動物たちと触れ合えるパラダイス。なんだか私、このゆる~い雰囲気と、案内してくれた飼育員の熊本さんのトークですっかり「草津熱帯圏」のファンになっちゃいました。
この他にもたくさんの珍しい動物達が近くで見られるので見応えも抜群。まだまだご紹介しきれません。
また草津熱帯圏のフェイスブックページやブログには、動物たちの癒される情報や「クスッ」と笑える、おもしろ情報もたくさん掲載されているので、こちらも要チェックです。草津温泉に来たら「草津熱帯圏」に行かなきゃもったいない!ぜひ皆さんも立ち寄ってみて下さい。
■DATA
草津熱帯圏【くさつねったいけん】
住所:群馬県吾妻郡草津町大字草津286
TEL:0279-88-3271
営業時間:8:30~17:30(L.O.17:00)
定休日:年中無休
■おまけPHOTO

バブル全盛期に大人気だった、あの「ウーパールーパー」今見てもなかなかの可愛さ。

マーモセット達の特徴が書かれている看板にも注目。

他にも動物達の前に書かれている、飼育員さんたちの手作りのPOPもおもしろさ満点なのでぜひこちらもお見逃しなく。

ミニブタのブーちゃん。「ミニブタじゃないじゃん!」と良く突っ込まれているサイズ感。最近はおやつをもらうときの力があまりに強すぎて、柵を良く破壊しているらしい。

手足の古い角質や老廃物を食べてくれる「ビューティーフィッシュ」の体験も入場料に含まれています。しかも時間は無制限。

園内にはニホンザルもいておやつを持っていると、こんな風にお願いポーズされます(笑)